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旅の軌跡

マリアたちの、一年間の旅の軌跡をたどってみましょう! 地図はクリックorタップすると、拡大することができます。

世界地図

まずは、ざっくりとした世界地図。じつはこれが全世界ではなく、東の方にも大陸や島があります。とりあえずそういっておけば、いくらでも話が広げられるからです。

クーヘン地方

クーヘン地方

クーヘン(Kuchen)とは、ドイツ語でケーキを意味します。この地方にある〇〇クーヘンという町は、みんなドイツのお菓子の名前からとっています。

〈レープクーヘン王国〉
赤い屋根が特徴的な、とても大きな王国です。モデルは、ドイツのローテンブルクという都市。まさに絵本から出てきたような可愛らしい街並みです。いつか絶対に行きたい!

シュネーバル地方

クーヘン地方から南にある山脈。シュネーバル(Schneeballen)とはドイツ語で雪玉を意味する、これまたドイツのお菓子です。

〈シュネーバル王国〉
白と黒の建物を基調とした、小さいけれどお洒落な町並み。ドイツのフロイデンベルクという都市をモデルにしています。あまり観光地としては有名ではないようですが、モノクロの景色は一度見てみたいなあ。

一楽章~三楽章はグリム童話やドイツの民話を題材にしたので、舞台もドイツをイメージしました。マリアたちが食べたお菓子や料理も、ドイツ料理っぽい感じです。ソーセージがおいしそうだね!

ジャウハラ砂漠

ジャウハラ砂漠

永遠の憧れ、砂漠! ジャウハラ(جَوْهَرَة)はアラビア語で宝石を意味します。アラビア語は文字も発音もとても難しいので、カタカナ表記にするのが大変……感覚でつけたところもあるので、まちがっていたらごめんなさい。

〈王都ジャウハラ〉
砂漠唯一の都市です。貧富の差が激しく、よく暴動も起こります。そんな都をまとめる王子は、大変ですね(他人事)。
モロッコの旧市街に思いを馳せながら書きました。

〈呪文で開く洞窟〉
「ひらけ、ゴマ」。有名な『アリババと40人の盗賊たち』のお話に出てきます。『旋律』の盗賊も当初は40人いたのですが、多すぎて収集がつかなくなったので11人に減らしました。

〈人魚たちの城〉
あまり本編で出番がなかったのが少し残念です。見た目は、完全に東京ディズニーシーのマーメイドラグーンを想像していました。あれほど海底の城を完璧にあらわしている建物って、ほかにないと思うんです。

ちなみに続編の一話では、いくつか砂漠の食べ物が出てきます。レンズ豆のスープやクスクス、ケバブ、ミントティー……砂漠は変わった料理が多いですね。

ミルク地方

ミルク地方

土地が豊かで、広大な森や畑や牧草地があります。『旋律』を書いていたころに行った、イギリスの田舎町をイメージして書きました。

〈ソイ大農場〉
ソイ(Soy)+ミルク(Milk)……六楽章を書きながら豆乳を飲んでいたので、そのままそれを土地の名前にしました。一応、『ジャックと豆の木』の豆つながり、ということで。

〈仕掛けのある洞窟〉
洞窟の中でマリアたちが歌っていたものは、マザーグースの『ロンドン橋落ちた』。 イギリスを舞台にしたので、マザーグースを出してみました。 じつはあの歌は、橋をかけ直す続きがあります(途中までマリアたちが歌っています)。気になる方は、ぜひ最後まできいてみてください。

星の降る森

マリアたちが流星群を見たところ。作中の「流れ星が願いを叶える言い伝え」は、ヨーロッパや北アジアに住んでいた民族の伝承を元にしました。

〈双子の家〉
マギーの嫌いな「牛の腎臓パイ」は、イギリスの郷土料理である「キドニーパイ」。腎臓たっぷり、味付けもシンプルなのでイギリスでも賛否両論な料理なのだとか。さすがメシマズの国……。

自然に囲まれた石造りの家々、大きな湖、森の中にあるだれもいない汽車の駅、そしてアフタヌーンティー……イギリスは最高です。続編ではどこかで、舟で暮らす民を出せたらいいな。

スニェーク王国領

スニェーク王国領

周りのほとんどを雪山に囲まれた土地。そこにあるのはスニェーク王国だけです。スニェーク(снег)とはロシア語で雪を意味します。

〈スニェーク王国〉
女王エリザヴェータがたったひとりで治めている、ヴィクトルの生まれ故郷です。寒さが厳しく、謎に満ちていて、人々の気が強そうなところは、わたしの勝手なロシアのイメージです。作中にも出てきたジャム入り紅茶はロシアンティーとも呼ばれる、ロシアの紅茶の飲み方だそうです。

スニェークの人たちはたぶん、根本的には血の気の荒い、戦闘好きな心を持ってるのでは? と思います。ヴィクトルのような性格の方がめずらしいんじゃないかな……。八楽章ではそんな彼の姿が書けて、作者は楽しかったですが。マリアちゃんにはひどいことをしました。

エトワール地方

エトワール地方

〈芸術の街エトワール〉
間奏曲に出てきた街。エトワール(Étoile)はフランス語で星を意味します。画家や演奏家や演者は皆、トップスターになることを夢見てこの街に来る、というのが由来です。作中でローナが歌う歌詞は、フランス料理の名前です。温かいぶどうジュース(ホットワイン的な)やマカロンなんて、やたらお洒落なものも食べてますね。

サテーンカーリ国跡地

マリアの生まれ故郷です。サテーンカーリ(sateenkaari)はフィンランド語で虹を意味します。マリアが好きな、甘いパンのようなお菓子とは、シナモンロールのこと。フィンランドでは、コルヴァプースティ(Korvapuusti)と呼ばれます。

〈サテーンカーリ村〉
マリアの新しい故郷。小さいけれどあたたかな村は、フィンランドの最北にあるロヴァニエミのイメージです。サンタ村があります。一度だけ行ったことがあるんですが、そこで見た朝日のきれいさをわたしは忘れません。

マウロア島

妖精たちの住む島。マウロア(Mau Loa)はハワイ語で永遠を意味します。ゆったりとした、まさに時が流れぬような感覚はハワイのイメージ。結局、作者のわたしが一番行きたいところはここなんだよなあ!

ここまで読んでくださってありがとうございます! 古地図風にもしてみました。
こうして振り返ってみると、結構いろんなところに行ってますねえ。

世界地図